教員のICT活用指導力オンラインチェック

教員のICT活用指導力チェックリスト

各タイトルをクリックすると補足説明が見られます(教育の情報化に関する手引追補版より)。

児童生徒に基礎的・基本的な知識・技能を習得させるとともに,それらを活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・表現力等を育成し,主体的に学習に取り組む態度を養うためには,児童生徒が ICT を適切に活用できるようにすること,また,教師が ICT を適切に活用して指導することできることが重要である。すなわち,教師は,教材研究・指導の準備・評価・校務などに ICT を活用する能力,授業に ICTを活用して指導する能力,児童生徒の ICT 活用を指導する能力,情報活用の基盤となる知識や態度について指導する能力を身に付け,かつ,ICT の特性を理解して指導の効果を高める方法や,児童生徒の携帯電話・スマートフォンやインターネットの使い方の実態等に基づいた適切な指導について,絶えず研鑚(けんさん)を積むことが必要である。

A 教材研究・指導の準備・評価・校務などにICTを活用する能力

授業の準備段階や授業後の評価段階のほか,日常的に行われる文書作成や情報の収集・整理などにおいて,教師が ICT を活用する能力についての大項目である。この大項目は,児童生徒を前にして「指導」している場面ではないことから,狭い意味での「指導力」には含まれないことになるが,各教科等において効果的に ICT を活用して授業を行うためには,授業設計や教材研究,授業評価が極めて重要であることから,広い意味での「指導力」の一部と捉え,大項目の一つとしている。

A1 教育効果を上げるために,コンピュータやインターネットなどの利用場面を計画して活用する。

A2 授業で使う教材や校務分掌に必要な資料などを集めたり,保護者・地域との連携に必要な情報を発信したりするためにインターネットなどを活用する。

A3 授業に必要なプリントや提示資料,学級経営や校務分掌に必要な文書や資料などを作成するために,ワープロソフト,表計算ソフトやプレゼンテーションソフトなどを活用する。

A4 学習状況を把握するために児童生徒の作品・レポート・ワークシートなどをコンピュータなどを活用して記録・整理し,評価に活用する。

B 授業にICTを活用して指導する能力

教師が資料等を用いて説明したり,課題を提示したりする場面や児童生徒の知識定着や技能習熟,意見の共有を図る場面 において,教師が ICT を活用する能力についての大項目である。ICT を活用して,児童生徒の興味や関心を高めたり,課題を明確に把握させたり,基礎的・基本的な内容を定着させたりするほか,個別学習や協働学習で ICT を活用することは教師にとって必要な能力である。そこで,教師が授業の中で ICT を活用して授業を展開できる能力を大項目の一つとしている。

B1 児童生徒の興味・関心を高めたり,課題を明確につかませたり,学習内容を的確にまとめさせたりするために,コンピュータや提示装置などを活用して資料などを効果的に提示する。

B2 教育効果を上げるために,コンピュータやインターネットなどの利用場面を計画して活用する。

B3 知識の定着や技能の習熟をねらいとして,学習用ソフトウェアなどを活用して,繰り返し学習する課題や児童生徒一人一人の理解・習熟の程度に応じた課題などに取り組ませる。

B4 グループで話し合って考えをまとめたり,協働してレポート・資料・作品などを制作したりするなどの学習の際に,コンピュータやソフトウェアなどを効果的に活用させる。

C 情報活用の基盤となる知識や態度について指導する能力

学習の主体である児童生徒が ICTを活用して学習を進めることができるよう教師が指導する能力についての大項目であ る。児童生徒が ICT の基本的な操作技能を身に付けることや,ICT を学習のツールのひとつとして使いこなし,学習に必要とする情報を収集・選択したり,正しく理解したり,創造したり,互いの考えを共有することなどは,児童生徒にとって必要な能力である。そこで,児童生徒が ICT を活用して効果的に学習を進めることができるよう教師が指導する能力を大項目の一つとしている。

C1 教育効果を上げるために,コンピュータやインターネットなどの利用場面を計画して活用する。

C2 児童生徒がコンピュータやインターネットなどを活用して,情報を収集したり,目的に応じた情報や信頼できる情報を選択したりできるように指導する。

C3 児童生徒がワープロソフト・表計算ソフト・プレゼンテーションソフトなどを活用して,調べたことや自分の考えを整理したり,文章・表・グラフ・図などに分かりやすくまとめたりすることができるように指導する。

C4 児童生徒が互いの考えを交換し共有して話合いなどができるように,コンピュータやソフトウェアなどを活用することを指導する。

D 情報活用の基盤となる知識や態度について指導する能力

携帯電話・スマートフォンやインターネットが普及する中で,児童生徒が情報社会で適正に行動するための基となる考え方と態度の育成が求められていることを踏まえ,すべての教師が情報モラルや情報セキュリティなどを指導する能力をもつべきという観点から位置付けられた大項目である。

D1 児童生徒が情報社会への参画にあたって自らの行動に責任を持ち,相手のことを考え,自他の権利を尊重して,ルールやマナーを守って情報を集めたり発信したりできるように指導する。

D2 児童生徒がインターネットなどを利用する際に,反社会的な行為や違法な行為,ネット犯罪などの危険を適切に回避したり,健康面に留意して適切に利用したりできるように指導する。

D3 児童生徒が情報セキュリティの基本的な知識を身に付け,パスワードを適切に設定・管理するなど,コンピュータやインターネットを安全に利用できるように指導する。

D4 児童生徒がコンピュータやインターネットの便利さに気付き,学習に活用したり,その仕組みを理解したりしようとする意欲が育まれるように指導する。

居酒屋